初代は材木屋、二代目のサラリーマンから職人へ
岡山市内から車で40分程の、水量豊かな吉井川の畔に位置するうどん屋。
30年前に、当時はまだ珍しかったセルフ形式のうどん店を訪れた初代店主がそのスタイルに心惹かれ、材木屋から心機一転、食の世界へ飛び込みうどん職人としての新たな人生をスタートさせたのが始まりとのこと。店の名は地元、備前福岡の刀工「福岡一文字」にちなんで一文字うどんに。
また、初代店主の奥様も開店に際して香川へうどん修行に赴き、「一文字の名物おばさん」と呼ばれるまでに親しまれておりました。しかし、店の中心的存在となった初代店主の奥様、つまり現2代目店主の母が病に倒れてしまったことをきっかけに、父と母が築いてきた店を失いたくないという思いと、幼い頃を過ごした田舎での生活をもう一度やってみたいと思いから、東京でのサラリーマン生活を辞めてこの地へ戻り、店を継いで今に至ります。
種から育てた小麦をうどんに
うどんは日本の伝統食なのになぜ輸入小麦を使うのか、という素朴な疑問から国産小麦を探し回った結果、隣町で育てられる「しらさき小麦」を見つけました。ところが、「しらさき小麦」は地場流通が行われないほど入手困難。なので、1995年頃に自身で種から育て始めたそうです。
あれから20年。今では「しらさぎ小麦」と「ふくほのか小麦」の2つの小麦を使い、地元農家に委託した分も含めて、栽培面積も0.12haから3.5haに。
すべてのうどんは地元小麦での、自家石臼製粉の小麦粉だけで作れるようになりました。
一文字うどんは、地元小麦100%のうどんです。
さらに「地元の味は地元の食材で」という考えの元、今では小麦を含め使う食材の半分以上を地元・瀬戸内市のもので占めるほどとなりました。
好みの具と合わせて気軽に楽しめるセルフ形式のうどんと、お客様の注文を受けてから打ち上げる「しらさぎ小麦」の一文字うどん、ちらし寿司の元祖と言われる地元の郷土料理「どどめせ」も復活させ、現在ではミシュランガイドにも掲載される人気店となりました。
郷土愛あふれる、唯一無二のうどん屋です。
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